あゝ 野麦峠
“学び舎”発行の中学生歴史の教科書「ともに学ぶ 人間の歴史」を見ていたら日清戦争当時の紡績工場・製糸工女の生活が載っていました。
紡績工場の寄宿舎の献立です。
朝は漬物だけですね。
ある製糸工女の一日です。
1日14時間30分労働です。食事時間は10~15分程度でしょうか。
日清戦争のころから、年の暮れになると、長野県と岐阜県の境の野麦峠には少女たちの列が続きました。長野県岡谷などの製紙工場で働く工女たちです。
正月休みを過ごすため、命の危険もある雪山を7~8日かけて歩き,ふるさとの飛騨(岐阜県)に帰るのです。
12歳未満の子もいたそうです。
「給料をわたすときの、親の喜ぶ顔を思いえがいて歩いた」と、のちの工女の経験者は語って言います、とあります。
現代でもこれに近い労働を余儀なくされている人々がいるかもしれません。
学び舎の教科書は現・元中学・高校の先生が生徒に歴史に興味を持ってもらいたいと思ってつくった教科書です。
「歴史を学ぶのではなく、歴史に学べ」とは先人の言葉ですが、今こそ歴史に学ぶことが必要とされている時代はないかもしれません。
この教科書はその当時のことが想像できる図やグラフ、記事が随所に載っていていて、生徒たちが興味を持てるように作られています。
使用されている学校が開成中学はじめ少数にとどまっているのが残念です。公立中学校に広がって歴史を好きになってもらいたいです。
大竹しのぶが主役だったと思いますが「あゝ野麦峠」をもう一度見たくなりました。