文科省の『高大接続システム改革会議』は8月下旬、中教審が先に提言した『高大・接続・大学入試改革答申』(26年2月)を踏まえ、文部省策定の「高大接続改革実行プラン」の中間まとめ(案)を了承した。
≪中間まとめ≫の構成
Ⅰ.「中間まとめ」の背景と目的
Ⅱ.高大接続システム改革の基本的な内容・実施方法
Ⅲ.高大接続システム改革の実現のための具体的方策 ⇒ ここがメインの項目です
①.高校教育改革 ②.大学教育改革 ③.大学入学者選抜改革
◆「現行学習指導要領」を「次期学習指導要領」対応の“2段構え”
高校の「次期学習指導要領」は。34年度入学者から学年進行で適用されることが予想される。
このため、両方の指導要領に対応するため「基礎学力テスト」「学力評価テスト」の運用が以下の通り変更になった。
・「基礎学力テスト」:高校版全国学力テスト。進学・就職の成績証明として使用できる。
主に高2・3生対象
31年(2019年)度から実施
31年~34年度 試行実施期間 ⇒ 原則、“大学入学者選抜や就職には用いず”、本来
の目的である“学習改善”に用いながら定着をはかる
35年(2023年)度 「次期学習指導要領」対応テストに移項、本格実施
・「学力評価テスト」:大学入学希望者が受け、大学教育を受けるために必要な能力を把握する
高3生対象
32年(2020年)度から実施
32年~35年度 試行実施期間 ⇒ 36年度以降に向けた課題を解決しつつ、「現行学習指導
要領」対応テストを実施する
36年(2024年)度 「次期学習指導要領」対応テストに移項、本格実施
新テストの本格的実施についてですが、「基礎学力テスト」は次期学習指導要領で学ぶ高校生が2年生になる2023年から、「学力評価テスト」は3年生になる2024年からになるようです。
次回“その2”は「高校教育改革」についてです。